墨国日常的思索

メキシコ定住者の日々の現実と幻想と思索

悩めるサラリーマン時代→脱出

どうも初めまして。

ブログを移設して、心機一転ここにすべて集約することにしました。

 

先日友人に会ったときに、「アウトプットをするという責務」について話し合った結果、やはりブログでもなんでもいいので、日常から漏れ出る証言や思索を拾い上げて(岸政彦風)、とにかく書いて外に出すという作業を常態化していきたいなと思い、今日から出来る限りいろんなことを書いて行こうと思います。

 

開設にあたって他ブログは閉鎖しようと思うのですが、当時何を考えていたのかということに興味もあり、備忘録として記載しておこうと思います。

中南米万歳』


3日坊主でブログなどできそうにないですが、ついにスタート。
兼好法師のおっしゃるとおり、そこはかとなく書きつくればよいのですね。

実際、中南米への思ひをアウトプットしないとそろそろ辛くなって参りました。
アウトプットすれば自身の中で色々整理できるし、中南米オタクとは意見交換できるし、すごくいいじゃないか。そう思った次第です。

ラテンアメリカは遠く、夏にメキシコ行って以来です。
2年前ぐらいは今頃中南米のどっかで働いているのではないかと思っていたんですが。トホホ。
中南米の友人に会う度に、「私は社畜です」という毒を吐いています。

そういえば最近誰かがメキシコ人は中南米の他の国と一緒にされるのが嫌で、ラテンアメリカというくくりでメキシコを含むと嫌がると言っていたのを耳にしました。
私は聞いた瞬間から違和感を感じましたが、もし米国在住のメキシコ人の話をしていたのなら辻褄が合うのかなと。ちなみに米国に住むメキシコ人は母国に帰ると"pocho"と呼ばれます。
彼らは彼らで苦労しているんですね。でも、アメリカの入国管理で家畜のような扱いを受けた後、バーガーキングの受付のおばちゃんが厨房に向かって喋るスペイン語を聞いていると癒されます。
そして、スペイン語で注文したりすると天使のように皆優しいんです。
「是非私の祖国にも遊びに行ってね」なんて言われたりして。

今はメキシコといえばANAかAeromexicoの直航便で行き来することが多くなりました。当時はAeromexicoしかなく、いつも米国かカナダを経由していました。

 

『訳知り顔文化考察』


何でも書いていいとなると楽。
今日もいってみよう。


中南米こよなく愛する自分だが、なぜそんなに好きなのか聞かれると即答はできません。
ここで注意したいのは「中南米」の指す範囲ですが、地理的には北米とされているメキシコも含んだラテンアメリカ諸国の意味で使っています。悪しからず。

私が当該地域に惹かれるのは「文化的交雑」の興味深さなのか、1500年から続く苦難の歴史ゆえなのか、現地の人の温かさなのか、サルサなのか、雄大な自然なのか、はたまた美しい女性たちのせいなのか、ゲバラの熱い魂のせいなのか、安くてうまいビールのせいなのか、現地にいた時の思ひ出に浸っているだけなのか(いや、そんなはずはない)。

ずばり80%ぐらいは女性たちのせいでしょう。


さて、残りの20%ですが。
文化的交雑は中南米の極めて重要かつ興味深い要素であり、今も顕著に現れています。
一般的な例としては、メキシコの三文化広場なるところがよく挙げられています。
なんと石畳の広場は、先スペイン期に先住民が建造した遺跡と、その遺跡を壊してその上にスペイン人が作ったカトリック教会と、半世紀ほど前に作られたマンションに囲まれており、まさに現代メキシコの文化・時間的混在を指す極めていい例です。
文字通り埋もれた先住民の壮大な文化と植民地時代の名残、そして新生現代メキシコが同時に存在するという特異な状況。もうなんだか面白そうでしょう?

Nori Nori Paradiso-三文化広場

三文化広場は別名トラテロルコ広場と呼ばれ、近代メキシコ史上最悪の学生運動弾圧事件が起こった事でも知られており、広場には慰霊碑がどーんと立ってます。日本で学生たちが安田講堂バリケード組んで頑張っていた頃、メキシコでは実弾大量使用の過激な弾圧が行われていたんですね。
"2 de Octubre no se olvida."「10月2日を忘れない」は今も現地学生達(左寄りの)の合言葉です。

Nori Nori Paradiso-慰霊碑


話を文化的交雑に戻すと、メキシコ南部の方はより顕著に文化の混交が見られます。
いわゆるシンクレティズムというやつでしょうか、実際に目の当たりにすると不思議な気分。

チアパス州サンクリストーバルは先住民色が濃くなかなか素敵な町です。
そこから地元の人たちとワゴン車にすし詰めになって楽しく旅すること30分だか1時間。
サン・フアン・デ・チャムラなる先住民の村に到着します。村の真ん中には見たところ何の変哲もない教会があり、役場で入場料を払って入る事が出来ますが・・・その中がすごい。
カトリック教会なのに椅子はなく、参拝者は皆地べたに座っており、コーラを中心とした炭酸飲料系のお供え物とロウソクと香草で床はいっぱい。
周囲には、割と低所に聖人達の像が配置されており、「彼らが祈りを捧げている神は誰なのだ、イエスの仮面を冠ったケツアルコアトルなのか」などというどこぞの受け売りの言葉が思い浮かぶ光景が広がります。

Nori Nori Paradiso-例の教会

教会内なんと写真は撮っちゃダメで、目に焼き付けてきたのみですが、今でも記憶に匂ひと共に残っております。「まさに文化交雑の現場を見ているぞ」とまるでプチ文化人類学者にでもなったかのような気分で皆さんが祈りを捧げる姿を長い間見つめちゃいました。

ちなみに行き方「地球の歩き方」に載ってます。
会社を辞めて時間とお金があれば老若男女問わず行ってみてください。


実体験に基づいた個人的な感想として、中南米の中で文化的交雑が最も顕著に見られ、見てて飽きない国は長い先住民文化を持つメキシコ・ペルー、広大な国土を持ち民族的多様性に富んだブラジルだと勝手に思っています。壮大な自然のみがメインの国は旅行という観点ではスピーディに飽きが来ちゃいますからね。

いや、私はベネズエラだ!いや、グアテマラだ!ははは、普通ボリビアやろ?とかいう考えをお持ちになられた方は、是非各国のおすすめポイントを教えてください。推しポイントを聞いて今後の旅行の参考にしたいです。
うーん、基礎的すぎる。若いですね。昨年はトラテロルコ事件から50年でした。オブラドールが選挙に大勝し、メキシコ政治に変化の期待がかかっています。今年は2011年以来行っていなかったブラジルに行くことになりました。楽しみです。
 
反米感情爆発のススメ』

中南米という呼び方が良くない。
考え直そう。
ラテンアメリカだ。
アメリカ合衆国だってヒスパニック人口増加が進み、ラテン系は増すばかりなのだから、先々はラテンアメリカに仲間入りだ。
この名前は大陸全体のラテンアメリカ語圏を指し、中南米とかイベロアメリカとかexclusiveにならずに済む。

アメリカという名前も気をつける必要がある。
日本ではアメリカといえばアメリカ合衆国を指すが、中南米人にはそれを是としない人も多い。特にスペイン語圏の皆さんがEstados Unidosと言えばアメリカ合衆国を指す。ブラジル人はアメリカ人をアメリカーノスと呼ぶ。
中南米という名前からも判断できるように中米も南米もアメリカなので、特定の国をアメリカというのはおかしいという。
そもそもアメリゴ・ヴェスプッチから来たアメリカで満足なのか、まず疑問だが、不用意にアメリ
合衆国を指し、アメリカと現地で言うのは避けた方がいい。

これには、反米感情も少なからず関わっている。
ラテンアメリカ現代史における米国の存在は大きく、20世紀に入ってから2001年の同時多発テロまでのスパンで同国は過剰なまでの干渉をし続けてきた。
特に冷戦期、富の分配等の極めてまっとうな主張をする中道左派政権や社会主義政権を転覆させるクーデターの影には必ず米国の存在があった。
チリのアジェンデ政権対するクーデターは米国の関与が明白であった例である。 
ゲバラを殺したの実質的にはCIAであり、64年のブラジルのクーデターの後ろ盾も米国。
冷戦が終わっても今度は中米に積極的に関与、死の部隊を作り上げて民主主義を圧殺。


Nori Nori Paradiso-Salvador Allende

$Nori Nori Paradiso-Ser joven revolucionario


ラテンアメリカの歴史を知れば、全ての歴史的事象には裏の側面があって、我々の教わってきた歴史ほど世界がきれいではないことを知る事になる。
特に日本ではあまり知られていない米国の外交の素顔を垣間見ることができ、今まで以上に疑念をもって米国の主張を常に監視するようになる。

冷戦期は、核ミサイルのボタンを押さず、第三次世界大戦を巻き起こさなかったということで、比較的安定した時期だったと国際関係学者は語る。
しかし、ベトナム戦争しかり、冷戦は『冷』戦ではなく、間違いなく『熱』戦であった。
ラテンアメリカもまた全ての国がキューバほどソ連から援助を受けていなかったにせよ、熾烈な火花を散らした場所であった。
国際関係学者の間では、当時世界秩序の最適な維持という観点から、米国一国勝利を収めた場合の『覇権国安定論』とか、米国とソ連の両雄が並び立つ『双極安定論』の二つの理論が時代の主流であった。ただ、史実が語るに、混迷の世の中にあってこれらの理論は机上の空論であって、こんな論理の立証に時間を学者達が膨大な時間を使ったという事自体が嘆かわしいと私は思う。
アメリカ大陸の「発見」に関してはエドムンド・オゴルマンの"Invención de América"を読むとよいでしょう。オゴルマンは「発見」を科学的論拠にもとづく言葉だとし、アメリカ大陸の存在を知らず・「発見」後もインドと言い続けたコロンブスを「発見者」とは言えない、と記しています。金塊の価値を知らずたまたまそれを拾った鉱夫が、専門家に見せた所、専門家は金だと判定する。発見したのは鉱夫なのか、専門家なのか。オゴルマンは後者であり、ヴェスプッチが「発見者」であると言う。ラテンアメリカ研究科では、アメリカという外来の名前に違和感はないのか、と尋ねてみた所、それは問題じゃないようです。先住民はアメリカ大陸をAbya Yala(アビア・ヤラ)と呼んでいる人もおり、大学にいる人達の政治的アイデンティティが白人中産階級にあることを意識させられた瞬間でした。
米国の横暴は今も健在ですね。昨日もベネズエラのマドゥーロ反対派が名目上の大統領宣言を行いました。その後すぐ米政府から支持が表明されます。中南米右派も軒並みすぐに同調し、外国からの圧力が高まっています。注意してほしいのは、ラテンアメリカで何かがあって、すぐに米国がリアクションをとる時は、必ずやましい意図を持っているもので、米国の国益につながっているということです。「民主主義」などの美辞麗句にゆめゆめ騙されませんよう。
 
『脱出計画』 
ラテンアメリカに行ければハッピー。

そんな自分にはやはり日本でのリーマン生活と現地での生活とのギャップが激しすぎ、心は既に完全にドロップアウト。今の仕事の何が楽しいか質問して、返ってくる答えは決まって「海外に行く早道」とのことだが、果たして日本人会社員として海外に行って楽しいのか、かなり疑問を感じるようになってしまった。

そんなこんなで日常ポーカーフェイスながらストレスを感じすぎて、ふさふさヘアに隙間が出来たような昨今のマイライフ。

最近会社を辞めて行く人が周りに大量発生。
今の若者は忍耐力不足と言われている?のかもしれないが、以前より柔軟になっただけなのではないか。終身雇用時代の終焉を感じます。
確かにたかが2、3年で会社を辞めるのは自分も全く以てどうかとも思うが、今の会社生活に寂寞とした気持ちしか感じないのなら、20代が足早に通り過ぎて行かないためにも、決断は必要だと感じる。(あくまで個人的見解。)

そんなこんなでラテンアメリカ渡航計画を立てるが、何せお金がない。必然的にお金を得る手段とともに向かうべきなのだが、日系自動車工場の通訳とかでど田舎にポンと行くのはちょっとどうかと。
若いうちは都会でのライフを、などと高望みするとこれはもう全く以て難しい。

だが、そこはちょっと考えて、自ら道を切り開こうとしている。
運の巡り合わせというものもあって、今一つ峠を超えて次のフェーズに入った。
正直、その先どうするのか不明だが、このままでいたら早晩気が狂うか、髪の毛を失うか、無気力人間になってしまうこと請け合い。全く以て自分のせいではあるが、会社生活というものが本当に楽しいなら、あんなに世界中を旅している日本人はいないはず。愛する家族以外個人的な家庭もなき自分には、ここにステイする意味がいまいち掴めない。

日本での仕事も悪い事ばかりではない。
色々とむしろ勉強になった事だらけである。
そして何より、日本の伝統文化や四季のうつろいは世界に類をみない美しくて心安らぐものである。

しかしながら・・・・。と無限に続くのでストップ。

さて、脱線してきたが、今個人的に最も行きたいのはコロンビア。
ここ数年で大幅に治安が改善されたとか、FARCとの和平交渉入って安定期が来るとか、まぁそういった点もポイントなのかもしれないが、直感が非常に強く行けと言っている気がするのである。
適当すぎるが、2回ラテンアメリカに留学した際、留学先の選定に関しては毎回かなり直感を当てにしたのは事実。とにかく自分が惹かれている理由を知るためにも必死で書籍readingスタート。

私の勘違いで全くお呼びでないのか、それともボゴタに誘われるのかは12月中に分かる。
お勉強しながら、グアダルーペの聖母やらシモン・ボリバルにお願いするのみ。
外大生で(すぐに、あるいは一生)定職につきたくない人に残された道は研究者、フリー通訳などでしょうが、期間限定でメキシコ奨学金、在外公館派遣員、青年海外協力隊などもあります。それで、僕は前者2つを選んだんですね。脱出計画とは、メキシコの大学院に行くか、あるいはコロンビアの大学院に行くかの二択でした。そこでまずコロンビアの在外公館派遣員を狙います。一次は簡単な試験であっさり受かったものの、二次面接で、ざっくり言うと「あなたは雑用です、それでOK?」と聞かれて少し黙ってしまったのが原因だったのでしょうか、補欠合格となってしまいました。どの道派遣員として金を稼ぎながら、夜間にでも通い、その後コロンビア政府奨学金(研究者向け)を狙っていたんですが、お呼びではありませんでした。そういえば今度メデジンへいってきます。
 
『失敗・・そして新たな希望』 
2013年01月30日 
時間は経った。
ボゴタはどうもお呼びでなかったようだ。

しかし、おかげで色々な発見もあった。
特に自分がいかに周りを顧みずに動いていたか、本当に地盤とすべき場所が日本であって、未来にのみ生きず、今を大切にしていく、つまり今自分を囲んでいる人たちを心底大切にしていかなければならないということは身にしみてよく分かった気がする。

といいながらも、次に向けて着々と動き始めている自分。

いいんです。
やりたいことには常にひたむきでなければ、人生つまらんのです。

コロンビアには未練たらたらです。
是非行ってみたい。
しかしながら、なかなか簡単に行ける方法はない。
コロンビア政府奨学金も自分が研究機関にいるという条件が無いと応募できず。
なんと日本から大義名分をもって行くのが難しい国なんだろう。
これほど経済的に今来てる国なのにね。
日本でも商社とかは活発に動いているんだろうか。
誰か詳しい人が周りにいたらいいのに。

それよりなにより、コロンビアつながりでここ最近見つけたバンド、Monsieur Perinéが最高。
有名になり始めたのは最近みたいですが、ファーストアルバム、日本では発売3月って遅すぎ・・。
紅一点のボーカルCatalinaがとにかくキュートで、正直どストレートにタイプです。
歌も演奏も文句なし。ファーストとは思えない完成度の高さ。
Belanovaとかとは全く違うエレガントさがいいです。
コロンビアも若手バンドは豊穣なんですね。
これからまたいいのが出てきそうな気がします。
 
コロンビア行きはならず、メキシコ政府奨学金に頭を切り替えました。ムッシュー・ペリネーはファーストアルバムこそ好きでしたが、セカンドから残念な感じになってしまいました。2回目に行ったコンサートに限っては、途中で退場してしまいました。曲の魅力が全くなくなってしまったんですね。昔のジプシー・スイング的な感じ、変えるべきじゃなかったですね。 
 
『勉強!勉強!勉強!』
ゴールデンボーイ風。

このブログサイトを見る度、時の経つ早さに驚かされる。
全く、何してるんだか。

先日会社の面談でラテンアメリカに行きたいという思いをぶつけたところ、転職を示唆された私。
確かにおっしゃる通り。

個人的に今の能力を眠らせたままにしているには、なんとも居心地の悪いもので・・。
もはや趣味ではおいておけないと思うわけで・・。
なんだかピストルで撃ち合う世界で、接近戦用の非常に鋭利な脇差しをもっているような、そんな感じ。要するに、フィールドを間違っている。

かれこれ、スペイン語を勉強し始めて今年で10年目。
もはや若手とは言えなくなってきたにもかかわらず、ここ2年くらいの勉強してなさはひどい。

ということで、前々から受験を避けてきたスペイン語検定1級を受けてみようかと。
モチベーションアップにつなげるにはちょうどいい。

問題集を見ていてもまず日本語能力の高さや知識量が問われており、ネットで色々と批判が出るのも無理はない内容。でも、自国語を後回しにして質の高い外国語の運用ができるはずもなく。
それになんといっても、1級っていう名前の良さ。
英検のイメージが強く、2級じゃいまいちいいのか悪いのか分からない。
毎日、本と新聞を欠かさず読まないとね。

そこで、早速一冊本を購入。Amazonで見つけて欲しい物リストにずっと入れてきた一冊だが、その名も "La sombra del viento" by Carlos Ruiz Zafón
スペインのバルセロナを舞台にした物語だが、代表作なので邦訳ももちろんある。
邦訳はそのまま「風の影」。もう少しオシャレな訳し方は無かったのかと思いながらスペイン語版のページをめくる。なかなか面白いスタートだが、先はかなり長そう。

新聞に関しては、スマホとパソコンでEl País紙を読む。でもスペイン面は全く読んでいない。いつもすぐさまInternacional欄に向かう。パソコン版にはラテンアメリカのメインニュースがまとめてあって、時々面白い記事がある。
あとはメキシコのMilenioという新聞にも時折目を通す。メキシコに留学していたときよく家の近くの売店で買っていた。

以上、徒然なるままに。
今はメキシコではLa Jornadaを読んでいます。スペイン語検定一級、いつかは受けるんだろうか。El paísは国際版が地域情報を読み取られているせいか、かならずアメリカ版が出て来るようになりました。時折論調がヨーロッパの上から目線なのが気になります。
 
『原点回帰 メキシコへの道』 
連休も今日で終わり。
しかし、急速に道は開けてきた。

ついに8月からメキシコにカムバックする事が出来そうである。
現地の大学院に行き、中南米現代史を学ぶ機会を(ほぼ確実に)得られたのである。

完全に浮き足立ってしまっているが、行く前にやらなければならない事が山ほどある。
リストを作って動き出さなくてはならない。
今のところは6月半ばで行けるか確定となるので、本格スタートはそこからではあるが。

留学希望先はもちろんUNAM(国立自治大学)であり、将来は全く見えないが、とにかく楽しみである。

企業に勤めるのは、収入面で必要不可欠であり、最も生活スタイルとして選ばれている生き方である。安全であるし、エキサイティングな仕事もあるだろう。
しかし、私の場合残念ながらこれ以上続けて行く魅力や心を揺さぶるような経験、情熱を企業活動の中に見いだす事は出来なかった。
結局のところ、私の心を最も揺さぶってきたのはあくまで中南米であり、そこに主体的に関与して行く中で生きて行く方法を見つける事が出来るのであれば、私にとって人生それ以上の幸せはないのである。

日本に残す人が最も気になるところであるが、これは仕方ない。
一生帰ってこない訳ではないのだから。
ご迷惑おかけしますが、20代は好きにやらせて頂きます。
メキシコに来てから辿って来た道を後悔したことはありません。いい選択だったと思ってます。
 
『そして始まるプー太郎生活』 

ついに退職が決まり、8月から再び学生としてラテンアメリカの地を踏む事になった。

しかし、これから色々とやる事もあるのであまりのんびりはしていられない。
諸手続き、予防接種、必要な物は購入しなければならないし、親知らずも抜かなければ・・。
暇な日は大学図書館に通い詰め、勉学に励む必要がある。

退職が決っても、会社の方々には非常に優しくして頂いた。
辞めるなどと言えば態度が豹変し、もう相手にもされなくなるのではないかという懸念があったが、最後まで心地いい態度を取ってもらい、同期の皆には格別愛おしさを感じた。

そんなわけで今日からは会社に行っていない。
もっと変な気分かと思ったが、極めて普通である。
むしろ自ら価値がないと思っていた仕事をしなくてよくなったということでダム湖の水面のように心は凪いでいる。

退職の際に日々深く考えさせられたのは、言葉一つで発言前後の世界がまるで変わってしまう事であった。つまり、一言【仕事をや「り」ます】と言うか、【仕事をや「め」ます】と言うかで明日ある自分を取り巻く環境はまるで変わってしまうということである。
そんなこと当たり前なのだが、人類が脈々と刻んで来た歴史の中で、契約社会である現代にあっては言葉の占める役割の大きさというものを大いに感じた。

大企業を去った今、荒れる海に着の身着のまま出て来てしまったが、後悔する事はないだろう。3年後どうなるかは全く分からない(むしろ一年後も不明)が、これから生きてたどって行く道の中で人の生きる道が企業一本ではない事、そして自分の好きな事を仕事にしていくという人生の選択肢があるということを証明していきたいと思う。

そしてこうやって熱い気持ちを言葉にしてエビデンスを残しておく事で、道に迷った時は初心に戻る回帰点として活用していく。

自らの門出を祝い、今日も一曲ご紹介させて下さい。
今日はブラジルから。
Fuji Rock 2013 2日目にあたる7/27に参加するBaiana System。
実は私このバンドのDJと友人であり、彼が音楽活動をやっていたことは知っていたが、ここまでビックになっているとはつゆ知らず。最近Facebookで来日すると連絡を受け、彼のバンドを知った次第です。
しかし、このバンドなかなかいいのです。サルバドール(ブラジル)/ジャマイカ/アフリカを感じる多文化混合ミュージックであり、自分的にはこういうバンドはいつもツボ。

勝手ながらファンクラブ発足させてもらいます。私第一号で。
まさに、気持ち。原点回帰です。Baiana Systemはその後も活動を続け、ブラジルでは有名になりました。Joaoは引き続きDJをやっており、カーニバルで再会できるかもしれません。
 
『出発目前』 
ついに8/12メキシコ出発の運びとなった。

プー太郎生活も切り上げて、苦学生になる準備万端です。

この2ヶ月くらいは、十分すぎるほど骨休めをさせて頂いた。
海の日に小豆島に行ったり、来日した友人のライブを見にフジロックに行ったり、送別会ラッシュで毎日飲みに行ったり。それはもう、以前働いていたことが全く信じられないほどに。

ヒゲも伸びた。
伸びすぎるので時々切っている。

メキシコ到着後の住居は、何個か目星を付けているが、見ないで即決という訳には行かないので、とりあえず到着後に即連絡して2日くらいで決めたいと思っている。不確定なことばかりだが、それが楽しいし、どうなるか楽しみである。

日本生活の締めくくりには、愛知で開催される現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ2013」を見に行ってくる。実は兄が作家の1人として正式に招待され展示に参加しているのだ。
興味がある方は是非足を運んでください。オフィシャルサイトのURLは下記の通り。
http://aichitriennale.jp/index.html


では、今晩はシュラスコを食べに行くということで今日もブラジルのバンドを紹介します。
会社にいる時は毎日聴いてたのに、最近全く聴いていないLos Hermanos(ロス・エルマーノス)。
もう解散しちゃいましたが、現代ブラジルの誇る素晴らしいオルタナティブ・ロックバンド。
よく聴いていたのはSentimentalという曲で、Bloco do Eu Sozinhoというアルバムに入ってます。
いよいよ出発の時が来ました。これももう5年半前のことなんですね。感慨深いです。